第3話 「愛する人にだけ♪」




  聖ミカエル女子学園・初等部5年杏組。
  新米教師・墨廼江貴子が担任を務めるクラスは――
  海の向こうからやってきた‘女王様’に支配されていました。


  「瑠奈さまの髪、とってもキレイですわ。 いったいどんなシャンプーを使っておられますの?」
  「別に特別なモノは使ってないわ」
  「そうね……確か、ねえさまがコンビニで買ってきたやつだわ」
  「まぁ。では、きっと元の素材が良いのですわね」
  「ああ……本当におキレイな髪ですわ……ぜひ、触らせてくださいませ」
  「ずるいですわ。わたくしも……」
  「ダメよ。わたしの髪に触れていいのは、ねえさまと ‘せんせい’ だけなんだから」
  「「 き ゃ ー っ ♪ 」」
  「さすがは瑠奈さまですわっ」
  「なんて高貴なお言葉っ」
  「ふふふっ♪ みんな大げさね。 ただわたしは、愛する人にしか触らせたくないだけよ」
  「愛する方って、やっぱり……」
  「もちろん、せんせいのこと♪」
  「「 き ゃ ー っ ♪ 」」



  「……授業、始まってるんですけど……」



次回に……続くっ♪

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